クラリネットあれこれ 学校備品によくある症状 その楽器諦めないで!
新年あけてまだ記事が更新できておりませんでしたが、過去にやった修理で、写真だけとっていて未使用のものって結構あるんです。
今回はそんな写真たちを思い出して、こんな記事を作ってみました。
クラリネットの管体加工 3連発です。
まず1発目。
管体割れ修理なんですが、Bトリル音孔が目も当てられないほど割れ広がって、もうタンポが音孔をふさぐことができなくなってしまっている事案です。
こうなってはタンポ交換なんて無意味なんで、まずは音孔の作り直しから。
ダメ音孔を掘り進めていって、新たな音孔を作っておきます。

そして音孔を仮組。
(・∀・)ウン!! 良い感じです。

そしたら接着して、音孔の穴の大きさも既定の大きさに広げて仕上げをしたら完成です。
こうすることで息モレも発生せず、キモチのいい塞がり具合になってくれました。

続いての事案。
ジョイントコルクの上下管の繋ぎ目が、何度コルク交換をしてもグラついてしまうという案件です。
よくコルクが緩いんですぅ、と言ってもちこまれますが、使い込まれた楽器だとジョイント部分の木部が減ってしまっていて、コルクが無いと大幅にガタついている状態であり、コルクそのものがきつくてもグラつくものは多々あります。
または、ジョイント部の木部が膨れてジョイントが外せなくなった時に、ジョイント木部を削りすぎてしまった結果こうなった、などのパターンもあります。(やりすぎ修理の末の姿ですね。・゚・(ノД`)・゚・。)
いずれ、コルクを交換しても、症状は改善しないんで、ジョイントを作り直してしまいます。
まずはスカスカジョイントを削ってしまって、上にピッタリはまる筒を作ります。
当方には管体材と同じ、グラナディラの材料を在庫しておりますので、こういうものも作れます。

仮組です。
いい寸法に仕上がりました。
ピッチリ入ります。

んで、接着したら、コルクしろを削って溝切をして、整えます。
この時点で上下組んでもほとんどグラつきません。

端面も綺麗に仕上げます。
良い感じです。

これにて完成。
ジョイントした際にグラつきが発生しにくくなるように、コルクしろをもとの状態よりもキモチ広めに作ってあります。
コルク巻いた後の写真は撮り忘れました。(o゚ω゚)チーン

最後の事案は上管人差し指のリング部の煙突が思いっ切り欠けております。
ギリギリ音は出ていたのでしょうが、もうすぐダメになるのは目に見えています。
やっぱり作り直します。

まずは穴掘って、古い煙突を削ってしまいます。

ほんで、作っておいた新しい煙突を入れてみます。

仮組バッチリですね。
接着します。

音孔の大きさ整えて、完成です。
リングを合わせてみた感じも、とてもよろしいです。

当方だけでなく、いろんな修理工房で、こうした加工はされていると思います。
腕のいい修理屋さんは名前を知られていないだけで、全国に沢山いらっしゃいます。
(店構えが大きいところ=いい修理屋というわけではありません。店が大きくていい修理屋も沢山ありますが。)
なので、上記で出ていた症状があったとき、安易に買い替えを考えられるのでなく、修理というアプローチも是非お考え下さい。
(もちろんそれをきっかけに上位機種に買い替えを検討されている場合は別の話ですが。)
今は少なくなったでしょうが、昔は壊れるとすぐに新しい楽器に買い替えを勧める楽器屋さんもいらしたようです。
当方も新品・中古と販売はしていますし、新しい楽器を売りたいのもわかります。
でも「直らない」ということと、「直せない」ということはイコールではありません。
直らないといわれた場合には、一度言葉を受けておいて、他にもご相談してみることをお勧めしておきます。
決定権はお金を出す方にありますので(´▽`*)
そんなことで、今回は修理のチョイネタを集めて記事を作ってみました。
いかがでしたでしょうか?
ご感想はコメント欄や、フェイスブックページなどにでもいただけると嬉しいです。
ではまた(*´∀`*)ノ″バイバイ
今回はそんな写真たちを思い出して、こんな記事を作ってみました。
クラリネットの管体加工 3連発です。
まず1発目。
管体割れ修理なんですが、Bトリル音孔が目も当てられないほど割れ広がって、もうタンポが音孔をふさぐことができなくなってしまっている事案です。
こうなってはタンポ交換なんて無意味なんで、まずは音孔の作り直しから。
ダメ音孔を掘り進めていって、新たな音孔を作っておきます。

そして音孔を仮組。
(・∀・)ウン!! 良い感じです。

そしたら接着して、音孔の穴の大きさも既定の大きさに広げて仕上げをしたら完成です。
こうすることで息モレも発生せず、キモチのいい塞がり具合になってくれました。

続いての事案。
ジョイントコルクの上下管の繋ぎ目が、何度コルク交換をしてもグラついてしまうという案件です。
よくコルクが緩いんですぅ、と言ってもちこまれますが、使い込まれた楽器だとジョイント部分の木部が減ってしまっていて、コルクが無いと大幅にガタついている状態であり、コルクそのものがきつくてもグラつくものは多々あります。
または、ジョイント部の木部が膨れてジョイントが外せなくなった時に、ジョイント木部を削りすぎてしまった結果こうなった、などのパターンもあります。(やりすぎ修理の末の姿ですね。・゚・(ノД`)・゚・。)
いずれ、コルクを交換しても、症状は改善しないんで、ジョイントを作り直してしまいます。
まずはスカスカジョイントを削ってしまって、上にピッタリはまる筒を作ります。
当方には管体材と同じ、グラナディラの材料を在庫しておりますので、こういうものも作れます。

仮組です。
いい寸法に仕上がりました。
ピッチリ入ります。

んで、接着したら、コルクしろを削って溝切をして、整えます。
この時点で上下組んでもほとんどグラつきません。

端面も綺麗に仕上げます。
良い感じです。

これにて完成。
ジョイントした際にグラつきが発生しにくくなるように、コルクしろをもとの状態よりもキモチ広めに作ってあります。
コルク巻いた後の写真は撮り忘れました。(o゚ω゚)チーン

最後の事案は上管人差し指のリング部の煙突が思いっ切り欠けております。
ギリギリ音は出ていたのでしょうが、もうすぐダメになるのは目に見えています。
やっぱり作り直します。

まずは穴掘って、古い煙突を削ってしまいます。

ほんで、作っておいた新しい煙突を入れてみます。

仮組バッチリですね。
接着します。

音孔の大きさ整えて、完成です。
リングを合わせてみた感じも、とてもよろしいです。

当方だけでなく、いろんな修理工房で、こうした加工はされていると思います。
腕のいい修理屋さんは名前を知られていないだけで、全国に沢山いらっしゃいます。
(店構えが大きいところ=いい修理屋というわけではありません。店が大きくていい修理屋も沢山ありますが。)
なので、上記で出ていた症状があったとき、安易に買い替えを考えられるのでなく、修理というアプローチも是非お考え下さい。
(もちろんそれをきっかけに上位機種に買い替えを検討されている場合は別の話ですが。)
今は少なくなったでしょうが、昔は壊れるとすぐに新しい楽器に買い替えを勧める楽器屋さんもいらしたようです。
当方も新品・中古と販売はしていますし、新しい楽器を売りたいのもわかります。
でも「直らない」ということと、「直せない」ということはイコールではありません。
直らないといわれた場合には、一度言葉を受けておいて、他にもご相談してみることをお勧めしておきます。
決定権はお金を出す方にありますので(´▽`*)
そんなことで、今回は修理のチョイネタを集めて記事を作ってみました。
いかがでしたでしょうか?
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ではまた(*´∀`*)ノ″バイバイ
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