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トロンボーンスライド軽量化(o'ω'o)? これがライトウェイトスライドだ!(嘘)

今回は短いネタです。
でも、修理屋としては嬉しい依頼だったことをよく覚えております。ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪

この依頼を頂いた方は、2年ほど前に、はるばるトルコから依頼を頂いた、トルコ在住のトロンボーンプレイヤーさんなのですが、
その時は、こんな内容の修理をさせて頂きました。

過去の記事はコチラ

今回は、学生の時に使用されていたBachのトロンボーンがとにかく鳴りにくく、スライドを軽くすることで何とか鳴らし易くしてほしいということで、またまたご依頼を頂きました。

こんな場末の修理屋に、はるばる異国からまたまた依頼を頂けたこと、大変嬉しく思い、喜んで依頼をお受けいたしました。
①
スライドの洋白管のガード(銀色の管)を外して、抵抗感を減らしたいという依頼です。
他に細かいご指示を頂きましたが、メールだけでは限界があるため、細かいやり取りはSkypeを使って、ビデオチャットでやり取りをしました。


そんなことで、スライドを分解し、ガードを外して、スライドのレシーバーリングを取り付けました。
スライドは、すでにラッカーが剥離されていたので、とても分解しやすかったことを覚えています。
20160711_153528.jpg

スライドロックの爪はそのまま取り付けたんでは高さが合わないため、台座も作らないといけないのですが、今回はBachのトロンボーンにマッチするように、6角長形(イメージで今作った、形の名前)で作りました。
20160711_153602.jpg



取付位置をしっかり計測して、スライドに取り付けると、こうなりました。
作業をした周辺も綺麗に磨き直しました。最初からこういうスライドだったみたいになりました(´▽`*)
もちろん、消耗部品交換の際は、Klangフェルトをスライドレシーバー内に入れました。⇒Klangフェルト スライド用
スライドストップの感触はずいぶん向上しましたね( ^∀^ )
20160712_170607.jpg
20160712_170802.jpg

この楽器は、プレイヤーさんが帰国の際に受け取りでしたが、今回はスケジュールの都合でご実家への発送となりました。
トルコへ戻られたあと、「大変楽に演奏できるようになった」とわざわざご連絡を頂きました。
有難いことです。

今回のカスタマイズは、楽器の性格を大きく変えてしまうため、誰にでもお勧めできるものではありませんが、
綿密なミーティングをさせて頂き、不確定要素もあることをご理解いただければ、こうした改造も承ります。


とにかく、こうしたご依頼を頂くにあたって、世はネット社会であるということを強く感じております。

こんな場末の工房でも日本全国あちらこちらからご依頼を頂いておりますし、このように海外からも依頼を頂けるのは、
こうしたブログやHPなどをご覧いただいているからだということは間違いありません。

ほかに宣伝のツールをあまり持っていない当方にとって、ここの記事は改めて大きな意味を持つんだなと感じております。

今後もこのブログにて、修理のお仕事の内容を、できるだけわかりやすくご理解いただけるよう、ご紹介して参りたいと考えております。

是非またご覧ください。

ではまた(^^)/~~~

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トロンボーンスライドレシーバー再生

いつもご覧いただいている方々、毎度ありがとうございます。
また、初めてご覧になった方々、ようこそいらっしゃいませ┏○ペコ

今回も、8月頃の仕事を今頃アップしております。小出し小出しでしか記事を作れず、このブログを楽しみにしていらっしゃる方(がいればの話ですが)には、ご迷惑をおかけしておりますm(_ _)m

ところで、今回のお仕事は、初めての海外からの依頼でした。依頼主の方はトルコ在住の日本人プレイヤーさんで、トルコのコジャエリ(イスタンブールのほど近く)大学でトロンボーン講師をされている、プロプレイヤーです。
この度、当方のHP・ブログをご覧になり、ここなら自分の楽器を治せるかも?とお感じになられ、数ある工房から、当方にご依頼をいただきました。まことに有難いことです。

なかなかの大仕事でしたが、楽しい仕事でもありました。まずはビフォーの写真からご覧ください。
P1060658.jpg
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20140623_075511.jpg
P1060659.jpg
P1060665.jpg
手が触れる部分は面荒れが発生していて、かなりボロボロになってきています。
送られてきた楽器の写真を見て、部品交換を提案したのですが、この楽器の音が気に入っているので、同じ素材を使って作り直してほしいという依頼を受けました。
というわけで、この状態から再生する方法をとることにしました。
がんばるぞィョッシャ━( p`д´)q━!!


まずはパーツごとにバラバラにしていきます。後で組み直しをするため、きれいに分解をしていくのに神経を使います。
ラッカーコゲもほとんどなく、うまいこといきました。
20140715_081711.jpg

分解したらラッカーの剥離をして、面の再生をしていきます。削りすぎずに全体を慣らしていくのが修正のキモです。
薄くなった分は、後程厚メッキをかけて厚みを稼いでいきます。
20140725_115914.jpg

写真の右のパーツが仕上げ磨き前、左が仕上げ磨き後です。光り方の違いが伝わりますか?
20140727_184547.jpg

全体が磨きあがった、メッキの前の姿です。
ここまでしておけば、メッキ後もきれいに仕上がります。
20140728_053527.jpg
20140728_053625.jpg

メッキが上がって来たら、楽器をハンダ付けして組み直しをします。
これもなかなか綺麗に仕上げるのが難しいんです。
20140818_101126.jpg
20140818_101304.jpg
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ボロボロに溶けていたパーツが綺麗に再生されました。
今回の修理では、再生面の持ちを良くするために、メッキの厚みを通常の2倍しています。これにより削った分の厚みもメッキで稼げています。
こうした厚メッキの仕様は、木管のキイなどでも採用することが可能です。

ご依頼主の方が、お盆の帰省に合わせて帰国した際に、完成した楽器の引き取りに、わざわざ秋田までご来店下さいました。
仕上がりをとても喜んで頂き、こちらもとても嬉しかったことをよく覚えております。

今回の仕事を通して、こうしたプレイヤーさんとも繋がることができたということが、とても大きな出来事でした。
またのご来店を、心よりお待ちしております。

また、この記事を見てご興味を持たれた方は、是非当方までお問い合わせくださいm(_ _)m

プロフィール

klangbrass

Author:klangbrass
管楽器専門店・修理工房Klangへようこそ!
当方は秋田県秋田市で管楽器修理工房をしております。
難しいと思われていたキイの再生などが得意です。
金管・木管問わず修理を受け付けていますのでご連絡ください。
打楽器修理(ティンパニ修理等)も致しております。

HPアドレスhttps://www.klangbrass.net
下記のリンクの欄からご覧ください。
工房の場所や情報、また中古楽器情報も掲載しています。

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